ボツ

今日では常識ばかりを考え、自分の内面にはあまり目を向けないという人が多い。人間は考える葦であるという言葉が指すように、思考こそが自然界で人間を偉大たらしめているのだ。しかしながら、それらの人々は常識に従うことで無意識的に思考を放棄してしまっている。人間としての尊厳を捨ててしまっているのだ。
なぜそのようなことが起こるのか。それは社会の形成の仕方に原因があるのではないか。社会を形成する際にはそれを成り立たせる価値基準が必要とされる。人々は絶対的なものを求めたがイデアの喪失のため相対的、偏差値的なそれを据える他なかったのだ。しかしながら、そのような不完全な真理だとしても多くの人にとっては立派な価値基準であることにはかわりないのである。そうして大衆に受け入れられたそれは時の積み重ねを経て絶対的なものへと移り変わろうとしてきているのだ。それこそが常識というものである。だが、不完全な真理にはかわりないわけで、
常識は人に、自分は思考していると錯覚させる。
創造性が求められる今日でこそ既存の、不完全な真理である常識というもの